一般社団法人 日本サーチファンド協会は、『サーチファンド実態調査2026』(Search Funds Study in Japan 2026)を公開しました。
本レポートは、国内のサーチファンド起業家35名・投資家10者(当事者の大半)の回答に基づく調査です。研究チームの把握する限り、サーチファンド起業家と投資家の双方を対象に、国際比較が可能な設問体系で実施した国内初の包括的な一次調査です。
日本の中小企業の多くが、後継者の不在という静かな危機に直面しています。米国で40年の歴史を持つサーチファンドは、日本に持ち込まれてからおよそ10年、日本の金融環境と社会課題に適応しながら独自の発展を遂げてきましたが、その全体像はこれまで体系的なデータで語られたことがありませんでした。本レポートは、「誰が、なぜサーチファンド起業家になるのか」「どのような企業が、誰から引き継がれているのか」「投資家は何を見て、業界はどこへ向かうのか」という問いに、一次データで答えるものです。
レポートの主なポイント
- 参入経路は二つに分かれる:海外MBAの修了を機に参入するトラディショナル型(開始時年齢の中央値34.5歳)と、P&L責任を含む実務経験を積んでから参入するアクセラレーター型(同45歳)があり、母集団ではアクセラレーター型が約1.7倍を占めています。
- 事業承継の受け皿として地域に浸透:起業家の拠点は80%が首都圏ですが、買収先企業の47%は首都圏の外に所在しています。
- 投資家は「人物・志」を最重視:投資家が評価で最も重視する要素は人物・志(90%)で、学歴やMBAを上位に挙げた投資家はいませんでした。
- 業界は「エグジット前夜」:買収済み17社のうち88%が継続保有中で、エグジットは2件です。リターンの実証は、今後の最初のエグジットの波にかかっています。
調査体制
研究統括(Principal Investigators):長谷川 博和 氏(早稲田大学ビジネススクール教授)、宮林 隆吉 氏(IMD 北東アジア代表) 主執筆・分析(Lead Author & Analysis):宮林 隆吉 氏
本レポートは、2026年7月に一般社団法人 日本サーチファンド協会と早稲田大学の共催にて開催したJAPAN SEARCH FUND CONFERENCE 2026にて発表されました。『サーチファンド実態調査』は今回が第1号であり、今後は隔年で定点観測を続け、日本の事業承継とサーチファンドの発展をデータで支えていく予定です。
調査にご協力くださった起業家・投資家の皆様、そして業界の発展に日々尽力されているすべての関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。
レポートは以下のフォームよりダウンロードいただけます。
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