8月17日(月)、一般社団法人 日本サーチファンド協会 では、会員を対象とした会員限定イベントを開催しました。
今回はゲスト講師として西本 圭吾 氏(マークテック株式会社 代表取締役社長/事業構想大学院大学 特任教授/京都大学博士(経営科学))をお招きし、「ロールアップによる成長とPMI」をテーマにご講演いただきました。
バイアウトファンド派遣のプロ経営者として参画してから代表取締役社長として事業承継を果たし、その後6件のM&Aを通じて中核事業を非破壊検査・印字マーキングの2本柱から4本柱へと多角化させてきたご自身の実践をもとに、事業承継型M&Aによるロールアップ経営とPMIの本質についてお話しいただきました。サーチファンドにおける成長戦略の観点からも非常に示唆の多いレクチャーをいただきました。
【西本氏のご経歴】
石川県金沢市生まれ。慶應義塾大学法学部卒。事業構想大学院大学MPD、早稲田大学MBA、京都大学博士(経営科学)。
三井信託銀行(現三井住友信託銀行)にて国内外での事業会社向け融資業務(東京・シンガポール)に従事した後、ソフトバンクグループ(現SBIグループ)及びUSENグループ傘下の複数の上場・非上場企業において主に財務・経営企画畑を歩み、企業価値向上、資金調達(デット・エクイティ)、業態転換、M&A等を数多く手掛けた。2010年8月にマークテック取締役就任、2014年3月に取締役副社長、2015年5月より代表取締役社長に就任(事業承継・現任)。中小企業診断士。
マークテック社は、非破壊検査事業・印字マーキング事業で国内シェアNo.1を誇る企業で、西本氏の社長就任後、6社の買収を通じて風・環境試験事業やシステム開発事業を含む4本柱への多角化を進めてきた。
学術面では、被買収経験を有する買収側アクターを対象とした質的研究「感情を起点としたPMIの省察的センスメイキング・プロセス」に取り組み、『組織科学』(2025年)に論文として発表。
講演では、参画当初の組織変革から、バイアウトファンド特有の「共同経営による成長加速」モデル、ファンドEXIT後に社長として経営参画する難しさ、そして事業承継後に取り組んだ「技術承継M&A」によるロールアップ戦略まで、一貫した体系立てでお話しいただきました。技術承継対象企業の選定基準(品質保証・ニッチ&収益力・技術力)や、既存市場/既存技術にとどまらない多角化戦略のロジックに加え、統合の成否を分けるのは制度・システムの統合以上に「意味の崩壊と再構築」という人間的・心理的プロセスにあるとする博士論文の知見も共有頂き、ロールアップ経営とPMIを理論と実務の両面から捉え直す内容となりました。
参加者からは、「財務出身の経営者が技術系企業をどう統合していくか、意思決定構造やDD体制まで具体的に聞けたのは貴重だった」、「生々しい失敗談等も率直に共有いただき、DDの重要性を実感した」といった声が寄せられました。
会員募集のご案内
日本サーチファンド協会では、現在 正会員・プレ正会員・賛助会員・アカデミック会員 を募集しています。
会員となることで、今回のような 会員限定イベントやネットワーキング にご参加いただけます。これらのイベントは定期的に企画・開催されており、サーチファンド業界に関心をお持ちの方々にとって有意義な学びと交流の機会となります。
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